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【漫画】とっても!ラッキーマン 〜絵も下手だし、震えるほど面白いワケでもない、だけど大好きなマンガ〜

とっても!ラッキーマン

 

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作:ガモウひろし

1993〜1997年 週刊少年ジャンプ連載

全16巻完結済み

 

大好き!ラッキーマン

お世辞にも絵は上手いとは言えない。

ギャグ漫画だけど、ギャグもお腹が痛くなって涙が出るほど笑っちゃうというワケではない。

バトルも、ジョジョやハンターハンター並に心震えて鳥肌が止まらないというワケではない。

 

でも、なぜか好きな漫画。

なぜか大好きな漫画。

 

それが、『とっても!ラッキーマン』

 

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ラッキーマンってどんな漫画?

宇宙一ツイてるヒーロー、ラッキーマンが、仲間とともに宇宙の悪をバッタバッタとなぎ倒していく、そんなヒーローギャグ漫画。

 

ラッキーマンは名前の通り、パワーもスピードも知性もないのに、運の良さだけを武器に敵を倒していくヒーロー。

なんだけど、その運の良さはマジ尋常じゃなくて、ガチでどんなパワーや必殺技を持った惑星破壊レベルの強敵ですら全く歯が立たないほどに超超超強いんだよね。

『運も実力のうち』というのなら、彼が宇宙最強である、というほどに、その運の良さは強力。

未だに「全漫画史上最強のキャラは?」と言われたら、ラッキーマンを持ち出してくるやつがいて「いや、ラッキーマンは反則だろ!」って論争になるぐらい、漫画史の中でも最強クラスのキャラ。

 

でも性格は煩悩にまみれていて、頭も悪くて基本楽をすることと逃げることと自分だけ生き延びることしか考えてないっていう、けっこーしょうもない性格。

だけどその行動は結果として(もちろんラッキーで)正義の味方っぽくなってみんなに賞賛されるという、そのギャップもまた面白いところなんだよね。

 

仲間のヒーローもまた個性的なんだよね。

生涯ひたすら努力を続け、努力のみを武器とする 努力マン

勝利に異常なこだわりを持つ、生涯無敗の 勝利マン

若干怪しい人脈と隠し切れない腹黒さを持つ 友情マン

超天才でできないことは何もない(けどどっか抜けてる)天才マン

弱いくせにひたすら目立ちたい目立つことしか考えてない スーパースターマン

 

そんな個性豊かな彼らが織りなす悪の怪人たちとの戦いは、やがて全宇宙を巻き込んだ壮大な物語へと発展していくのです…!

 

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自分でもわからない、ラッキーマンが好きな理由

自分でも、なんでこの漫画がこんなに好きなのかって、理解できていなかったりする。

だって絵は下手だし、ギャグが死ぬほど笑えるワケでもないし、バトルが死ぬほど面白かったワケでもない。

なのに、並み居る名作漫画を押し退けて結構上位に食い込むほど、僕はこの漫画が好きなのです。

 

なんで『とっても!ラッキーマン』にそんなに魅力を感じるのか。

今回はマジメに考えてみました。

 

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ラッキーマンの魅力その① 個性豊かなキャラクターたち

一つ目は、何と言ってもやはり、その個性豊かなキャラクターたち!

運、友情、努力、勝利、頭脳といった、死ぬほど分かりやすい個性を付与されたキャラクターたちが、見ててめちゃくちゃ楽しくて、何度読んでも飽きない。

主人公なのに煩悩まみれのラッキーマンに、思い込みの激しい努力マン、腹黒の友情マン、めちゃくちゃ強くてカッコいいけど勝利にこだわりすぎて汚い手も使っちゃう勝利マンに、同じく強くてカッコいいけどどっか抜けてる天才マン、そして目立つことしか頭になくて作中最弱のクセに何度も出しゃばってきて最終的になんだかんだ活躍しちゃうスーパースターマンと、個性豊かで憎めないキャラのオンパレード。

 

さらに後半になると16人ものヒーロー集団が主人公になるというのが、また熱い。

扱いとしては大半はモブキャラと変わりないけど、形式上でも16人もの大人数チームがそのまま主人公になるというのは、ジャンプ漫画広しといえどもなかなか珍しいんじゃないだろうか。

この設定は 主人公が14人もいるというだけでⅥが一番好きなFFである 僕にとってはマジたまらん設定です。

ラマンちゃんとか救世主マンとか結構メインキャラ級に活躍するし、トップマンや男のロ・マンが終盤思わぬ活躍を見せるシーンとか大好きだし。

 

とにかく わかりやすい ぐらい 個性的 で、憎めない キャラクターが いっぱい出てくる ところが、『とっても!ラッキーマン』の第一の魅力ですね、ハイ。

 

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ラッキーマンの魅力その② 意外にも泣けるストーリー

これは意外というか、人によってはマジドン引きされかねないかもしれないけど、

僕はこの『とっても!ラッキーマン』を読んで 2回 感動して泣いてますからね。

 

一つは会長がセンターフライ捕るシーン。

一つは男のロ・マンが武道マン!?と相打ちするシーン。

 

特に男のロ・マンのエピソードは個別に記事書くぐらい大好きなエピソードです。

 

会長がセンターフライを捕るシーンでは、真のチームワークとは何たるかを学べるし、

男のロ・マンのエピソードでは、永遠に分かり合えない男女の価値観の違いをコミカルに描いてる。

意外と深い漫画なのですよ、ラッキーマンは。

 

絵が下手なのに、てゆーかそもそもジャンルがギャグ・コメディなのに、何で泣けるのか。

逆なんですよ。

絵が下手だから、ギャグ・コメディだから泣けるんです。

 

そもそも僕は基本、人生は喜劇だと思ってる派なんで、ギャグやコメディが一切なしの超どシリアスなマンガだと、逆に感情移入できなくて泣けないんですよね。自分の人生と違いすぎて。

逆に普段ギャグやコメディを楽しくやっててワハハと笑ってる方が、主人公たちに感情移入できて、その状態で胸にグッとくるエピソードを描かれると、まんまと泣いてしまう。

 

あと、「これから感動する展開が来ますよ!」ってフリがあると、身構えちゃって泣けないってのもあると思います。

ラッキーマンほど普段軽くておちゃらけたノリだと、泣ける展開って 完全に不意打ちで来る んで。

完全無防備状態ノーガードに横から全力ストレート喰らったらそりゃやられますよ。

 

絵が下手だからこそ泣けるってのは、下手な歌の方がときには人の心を打ったり、子供の描いた絵の方が胸にグッと来るものがあったりするのと似ている気がする。

 

とにかく、ギャグやコメディからの感動の振れ幅。

これが、ラッキーマンの二つ目の魅力だと思います。

 

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思いの外、壮大な物語

余談ですが、ラッキーマンって結構スケールの大きい話なんですよね。

最初の「よっちゃん編」で、まずいきなり全宇宙を巻き込んだ戦いになり、

次の「さっちゃん編」では、我々の住んでる宇宙の他にもう一つ"裏宇宙"という同じ大きさの宇宙があり、その裏宇宙人との全面戦争を描き、

最後の「大宇宙編」では、我々が住んでる宇宙(+裏宇宙)は実は10個ある小宇宙の一つにすぎなくて、この宇宙にはその10個の小宇宙を包括する大宇宙というものが存在するということが明らかになります。

その大宇宙の覇権を賭けて争うのが大宇宙編。

そして最後にはラッキーマンがその大宇宙の神になるというね。

あと裏大宇宙もあります。

宇宙がゲシュタルト崩壊してきた

 

ラッキーマンはベジットやサイタマも超えるかもしれない天文学的強さの持ち主だし、最終的にラスボスは惑星数百個レベルを一瞬で破壊するクラスの戦闘力を持ってるし、キャラの強さも舞台の大きさも文字通り宇宙規模のマンガなのですよ、実は。

 

そんなとこも、子供心をくすぐってくれて好きなポイントです。

 

おわりに

いかがでしたでしょうか。

僕がこのマンガを好きなのは、個人的な思い入れや思い出補正も大いにあると思うので、令和のこの現代に、大人になってから読むのを必ずしも無理にオススメはしませんが、もし興味が沸いたら読んでみてはいかがでしょうか。

 

ラッキーマンたち、個性豊かなヒーローのバカバカしさ、明るさ、楽しさに、ちょっと元気をもらえるかもしれませんよ。