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【感想】ミステリと言う勿れ

ミステリと言う勿れ

 

 

先日、『7SEEDS』を完結まで読破し、

あまりにも感動して、その内容を大絶賛する記事を書いたが、

 

なんと、その作者である 田村 由美 先生が、

気付いたらマンガ大賞2019の第2位を受賞していた!!

 

田村 由美 先生の作品は、

7SEEDS』だけじゃなく、

『BASARA』も面白かったし、

 

マンガ大賞」は、

このマンガがすごい!」と違って、

ちゃんと面白い漫画が大賞になるので信頼性が高い!

 

実際、過去の受賞は、

ちはやふる

テルマエ・ロマエ

3月のライオン

『かくかくしかじか』

と、俺好みの漫画揃い。

 

今年の大賞もめちゃくちゃ面白かったし。

 

おまけにジャンルは俺の大好きなミステリっぽい。

 

こらあ読むしかないだろ!

と、早速4巻まで購入して読んでみた。

 

感想は…。

 

うん、まぁ、面白かったよ。

 

面白かった。

 

面白かったけど…。

 

でも、期待したほどじゃなかったというか…。

 

まあ、『BASARA』も『7SEEDS』も、盛り上がってきたのは10巻くらい経ってからだったからな。これから面白くなるのかも。

 

でもあれは「大河」だったからな。

 

こっちは単発のミステリものだし、ずっとこのペースで行くのかも…。

 

誤解なきように言っておくと、面白かったは面白かったんですよ。

でも『7SEEDS』全巻読んだ直後だったからね。ハードル上げすぎたのかも。

 

内容は、偏屈でマイペースな大学生、久能整が、不可思議な事件をその洞察力と独自の視点から解決していく、という話。

 

主人公の久能整がとにかく魅力的。

ていうか吐いてる台詞の内容が若者のそれじゃない。

前作『7SEEDS』のレビューでも、「田村先生は一体何回人間やってるんだ!?って驚かされるほどの、ハッと気付かされる名台詞のオンパレード」って書いたけど、今回もその深さ鋭さが存分に発揮されている。

 

…というよりも、それを煮詰めて濾過したような漫画。ハッキリ言って事件はおまけで、久能整くんの口から次から次へと流れ出る、深すぎる、ハッと気付かされる、鋭い 台詞をひたすら堪能する漫画。

 

なんかもう久能くんが、ひいては作者の田村先生が、人間出来過ぎてて、こんな考え方できる人があと10人いてそいつらが政権とれたら日本はめちゃくちゃ素晴らしい国に生まれ変わるんじゃないか!?って思うレベル。

 

例えば、こんな台詞。

「メジャーリーガーは子供の成長に立ち会うことを父親の権利だと思い、日本側の解説者たちは義務だと思ってる。そこには天と地ほどの差があるんですよ。池本さんはどっちですか。池本さんはお子さんを奥さんの付属物だと考えてないですか。だから"参加する"とか"手伝う"なんて言葉が出るんじゃないですか。子供を産んだら女性は変わると言いましたね。当たり前です。ちょっと目を離したら死んでしまう生きものを育てるんです。問題なのは、あなたが一緒に変わってないことです。池本さん、子供がお父さんに愛されたくてかまってほしくてグレました、なんて、ドラマの中だけのことですよ。実際は、ただただ、無関心になっていくだけです。」

 

他にも、

「父親を拒むのは、娘さんが正しく育っているからです」

「ゴミ捨てって、家中のゴミを持っていくところから始まってるんですよ」

「女の人が一人混ざっていると、おじさんたちは不正をしづらいんですよ」

などなど、一事が万事そんな調子。

 

とにかくミステリというより、久能整くんが語る薀蓄や気付きを、登場人物と一緒に「はーっ、なるほどね。」とため息を付きながら堪能する漫画だ。

 

作者自身も言っている通り、

「すみません、整がただただ喋りまくる話です。ちょっと舞台劇のようなイメージでやってるとこあります。閉鎖空間での会話だけのお話です。ちょっとやってみたかったのでやってみました。すみませんミステリじゃないです」

『BASARA』や『7SEEDS』のような大河を描くつもりじゃなくて、ちょっとやってみたかったお話を楽しく描いているという感じなんだろうな。

 

『BASARA』や『7SEEDS』みたいな壮大なスペクタクルを期待すると肩透かしになってしまうかもしれないけど、日々のささやかな楽しみには丁度良い漫画です。

 

『ミステリと言う勿れ』、オススメです。