にわかじこみの一般人。

漫画・アニメ・ゲームなどを中心に、おすすめのエンタメをわかりやすく紹介していきます。

【ドラマ】ブラッシュアップライフ【感想】

ブラッシュアップライフ

 

 

最高にリアルで面白い会話劇

このドラマの最も凄い点は、何気ない日常の会話劇がとにかく面白いということ。

それもゲラゲラ大爆笑するというんではなく、ものすごくリアルで絶妙にありそうな空気感と内容が、とにかくクセになるんである。

 

バカリズムは本当にこういう日常の切り取りというかリアルさの表現がとにかく上手い。

安藤サクラさんや木南晴夏さんたち役者陣の台詞の言い方や間の取り方など演技力によるところも大きいけど、そもそも脚本に書かれているやり取りの内容の、しょーもないんだけど実際にめちゃくちゃありそう、っていうか日本中に間違いなく日々存在している会話の内容の再現度がとにかく高すぎて圧巻なのだ。

 

日常シーン、会話シーンが極めてリアルだからこそ、タイムリープや飛行機事故回避などの非日常的なドラマティックな部分にも感情移入ができる。

このドラマが「何気ない日常の幸せ」をテーマにしているのは、第1話がカラオケ内でのしょーもない会話で始まり、最終話にまたカラオケ内のしょーもない会話で終わることや、最終回の後半30分がまるまるしょーもない日常の描写で終わることからも明らかだ。

「何気ない日常の幸せ」をテーマにしたドラマは山程あるが、それをドラマティックな愛や出来事ではなく、「しょーもない、けどめっちゃありそうな会話」で終始表現したのは、このドラマが初めてなんじゃないだろうか。

 

 

平成元年生まれに刺さりまくる、当時のあるあるの再現度

流行りの曲やゲームや玩具などはもちろんのこと、画面に映り込む車やテレビや小物、道ゆく登場人物の服装まで、当時のカルチャーや雰囲気の再現度がとにかく高い!

それも幼稚園から社会人まで各年代ごとにそれを細かく描き分けているのだから、なおのこと凄い。

 

特に麻美と同い年である平成元年生まれの学年の人たちに対する刺さり具合は半端じゃないだろう。

一緒に見ていた嫁が丁度完全に麻美と同学年なのだが、「自分の青春はまんまこのままだった」と終始驚愕していた。

自分は麻美たちよりは5つ上だが、それでも流行ったもの、小物、当時の雰囲気、全てに「あるある!」「こんなだった!」と終始声を上げざるを得なかった。

 

特にシール交換の件は同世代の女子たちにはドストライクだったらしい。

嫁も、自分の妹2人も、「あった!」「やってた!」と大はしゃぎだった。

シール交換それ自体だけじゃなく、どのシールが価値が高かったとか交渉の仕方とかまでそのままだったというんだから凄い。

しかし妹が2人ともシール帳なんか持ってたなんて、同じ家で暮らしてたのに知らなかったなー。

 

革命的な「女子の友情」の描き方

このドラマの構成の上手いところは、この作品のメインテーマが「友情」であるということが、6話のラストでようやく明かされるというところ。

それまでの友情って、あまりにもさりげなく当たり前に描かれすぎていて、あくまでドラマの構成要素の一つにしか思えなかったんだよね。

ところが、そんな当たり前で何気ないことが、失われたことでどれだけ重要だったかを思い知らせる。

麻美たち3人の友情に関して、5話まで特にドラマティックな出来事が起こっていないにも関わらず、6話のラストがこんなにも切なく感じられるというのは、本当に構成の妙だと思う。

 

「女子の友情」の描き方も、めちゃくちゃ革新的だった。

今までドラマや映画で描かれてきた「女子の友情」といえば、ドロドロしているか、フィックションならではのドラマティックな展開で過度に美しく描かれるかのどちらかだった。

ブラッシュアップライフで描かれている友情はそのどちらでもない。ドロドロもしていないし、過度に美化して感動的に描かれているわけでもない。ただ、淡々とありのままに描かれている。

なのに、最後めっちゃ感動する。泣く。

 

多分女性がドラマや映画に対してずっと抱き続けてきたであろう「現代の女子の友情って、そんなドロドロしてないんだけどなー」というモヤモヤを、このドラマは見事に解消してくれたんではないか。

また、自分のように、未だに持っていた「女子の友情はドロドロしているもの」という古い価値観を、180度変えられた男性も多かったのではないか。

実際、自分はこのドラマを見てから、女性の友情に関する考え方は大きく変わった。

 

9話のラストでなっちとみーぽんをお茶に誘って「いいよ」って言われたときの安藤サクラと水川あさみの演技が最高すぎて号泣しました。

あんな美しい友情の描き方ある!?

その後の何気ないやり取りと、流れ出すKiroroの『Best Friend』がドンピシャすぎてそこでまた泣くっていうね。

 

この脚本を男性であるバカリズムが書いてるっていうのがマジですごい。

本当あの人なんなんだ。天才脚本家すぎるだろ。

 

おわりに

まだまだ語りたいことは沢山ある。

コメディや友情物語や懐古ドラマとしてだけじゃなく、お仕事ドラマとしてもめちゃくちゃ優秀で面白くて、こんだけ多くの職業の内情やあるあるをリアルに描くなんて、一体どんな取材をしたんだ!?という驚きとか、

麻美がずっと「死ぬ側」だったからずっとコメディだったけど、8話で初めて「死なれる側」に回ることで、死なれる側の辛さを初めて描いて、一気に物語にシリアスさと重みを持たせるところとか、

それでも最後はやっぱりコメディとして終わるところが最高なところとか、

中盤で「タイムリープするなら死んだ友人を生き返させるとか、大勢の命を救うとかしないと」「不倫阻止程度じゃねー」と言わせて、「わかってないなー、このドラマはそこがいいんじゃないか」と思わせといてからの、まさかのマジで友人の命と大勢の命をドラマチックに救うけど、それがたかが不倫阻止程度が決め手になるところとか、

それだけドラマチックな展開にしといて最後はやっぱり地元のカラオケ屋に帰結させるところとか、

安藤サクラさんたち4人の演技力と子役たちの演技力がマジで凄すぎてマジで腰抜かすほど驚愕するところとか、

最終話の浅野忠信の使い方の素晴らしさとか、

まぁとにかく話は尽きない。

ブラッシュアップライフの話だったら一晩夜通し語れる自信がある。

 

そして何より最高なのは、理想通りの最高なハッピーエンドであること!

 

ドラマの終わり方ってこれでいいのよ!

変な裏切りはいらないのよ!

これこそが俺が求めていたものだったのよ!

と絶叫してしまうぐらい素晴らしい終わり方でした。

ラストカットまで含めて全てが最高。

良い最終回でした…!!!

 

とにかく今の所、今年最高のエンタメ作品です。

見てない人はぜひ!

見た人は、もう一周しましょう!

 

貴方は今、人生何周目?