シン・ウルトラマン
『シン・ゴジラ』の大大大ファンとしては、見ないわけにはいかない映画。
『シン・ウルトラマン』。
当然、劇場公開時期に見ていたので、遅ばれながら、自分のために、その感想を綴っておこうと思います。
あまり期待せずに見たが、普通に面白かった
自分は『シン・ゴジラ』は確かに大好きだけど、アレは10年に一度…、いや、30年に一度の大傑作レベルの映画であり、例え監督が同じで、似たようなテーマだったとしても、同レベルの傑作はそう簡単に生まれ得ないだろうと思っていたので、あまり期待せずに見に行きました。
結論としては、『シン・ゴジラ』ほどの生涯のベスト10に入るような大傑作ではなかったけれども、普通に面白かったし、次の『シン・仮面ライダー』も絶対見に行こうと思いました。
「郷に入っては郷に従う、私の好きな言葉です」
庵野秀明らしい、妙に現実的な描写やストーリーだったり、独特のカメラワークや演出だったり、往年のウルトラマンファンを思わずニヤリとさせたであろうリスペクトやオマージュだったり、そういうのももちろん良かったんだけど、
何が一番印象に残ってるって、やっぱり
メフィラス
でしょうよ。
宇宙人であり怪獣でありながら(作中の言葉を借りると「外星人」「禍威獣」か)、人間や地球を非常に気に入り、そこに溶け込んでいる。
無機質で無表情な斎藤工演じるウルトラマンと、温和で終始不敵な笑みを絶やさない山本耕史演じるメフィラスの、その演技の対照さがまたいい味出してる。
山本耕史の怪演がめちゃくちゃいいよ。アレは癖になる。
「割り勘でいいか?ウルトラマン」は流石に笑うわw
あー、メフィラスいいよメフィラス!
めっちゃ好きだわー。
メフィラス見るためだけにもっかい見たいぐらい。
「呉越同舟、私の好きな言葉です」
「目的のためなら手段を選ばず、私の苦手な言葉です」
戦闘シーンをもっと見たかった
欲を言えば、ザラブとメフィラスとの戦闘シーンはめちゃくちゃ良かったので、あそこはもっと長尺で見たかったですね。
けっこうあっさり終わってしまった印象だったので。
特にメフィラス戦。
あぁ、ウルトラマンとメフィラス、この2人どっちも好きなのに、今からどちらかが死ななければいけないのか…と思ってハラハラしたんですが、メフィラスはあっさり自分の星に帰っちゃった。
あとで調べたらあそこは原作の、元々のウルトラマンの通りなんですね。
だとしても、もっと長時間戦ってほしかったなー、BGMもめちゃくちゃ良くてすごく面白かったのに。
この映画を最も楽しめる人は誰なのか
上記の通り、僕は「最高傑作!」って程ではないにしても、そこそこ楽しめたので、見に行って良かったなーと思ったのですが、残念ながら、僕の友人たちはそうではなく…。
まずは、僕と同じく、シン・ゴジラの熱狂的なファンである友人は、「どうしてもシン・ゴジラと比べてしまってダメだった」と言ってました。
まぁ、同じシン・シリーズを名乗ってる以上、比べられちゃうのは宿命だし、僕みたいに割り切ってハードル下げて見た上で比べずに楽しめる人ばかりじゃないと思うので、そこんとこは致し方ないのかな。
次に、往年の元祖ウルトラマンファンの友人は、「元々のウルトラマンが好きすぎて、シンはどうしても許せなかった」と言ってました。
こういう人も多いでしょうね。俺たちの好きなウルトラマンを弄くり回して好き放題しやがって、許せん!みたいな人も。これも致し方ない部分かと思います。
僕自身は、面白かったけど、これ初代ウルトラマンに詳しかったらもっと小ネタとか色々わかって100%楽しめたんだろうな、自分はシン・ウルトラマンを全然100%楽しみ切れなかったな。と思っていたのですが、初代ウルトラマンが好きだったらそれはそれで上記のような問題が出てくるワケで、そこんところは難しい問題です。
そう考えると、この映画を100%楽しめる人は誰なんだろう?
初代ウルトラマンもしっかり好きで小ネタまで分かるぐらい詳しくて、かつ、新しかったり原作を大胆に改変していたとしても楽しめるぐらい心の広い人、なんだろうか。
けっこう層が限定されてきちゃう気も。
ただ、Twitterとか見てる限り肯定的な意見もすごく多いので、100%楽しめている層は思ったより多いのかもしれません。
総じて
非常に庵野秀明らしいテイストで、面白かったです。
色々と小ネタとか初代へのリスペクトとか、見逃していて後からSNS見て知った部分も多かったので、それも踏まえて、サブスク等で配信が始まったらもう一回見たいですね。
次のシン・仮面ライダーも楽しみだー!