Romancing SaGa -Minstrel Song-
今日も引き続きミンサガを語る。
そもそもこのゲームは何かっていうと、1992年にSFCで発売され、そのあまりにも尖ったゲームバランスと理不尽な難易度とクセになる面白さで物議を醸した『ロマンシング サ・ガ 1』のリメイク作品だ。
2005年に当時最先端だったPS2の最新3Dグラフィックとフルボイスでリメイクされたこのゲームは、単なるリメイクではなく全くの別物になっており、リメイクでありながらシリーズ最新作でもある挑戦的な作品に仕上がっていた。
当然、原作ファンには賛否両論だったが、自分は「これだよ!これがサガだよ!最高だよ!!」と狂ったようにハマりまくって大絶賛しました。
前回言ったように、難易度やゲームシステムや音楽も素晴らしいんだけど、世界観もこれまた素晴らしい。街も、フィールドも、ダンジョンも、めちゃくちゃ素敵で幻想的でどこか懐かしくそして美しく作られていて、この美しい世界の中をいつまでも歩いていたい!と思わせてくれる。マジで久々にやると街の中やフィールドでキャラを走り回らせるだけでめちゃくちゃ楽しくて、しばらくあっち行ったりこっち行ったりしてるだけで時間が過ぎてしまうほど。
アジアでもヨーロッパでもないような、どちらでもあるようなエキゾチックな世界観の中で、本当に人々が活き活きと描かれているし、ダンジョンは神秘的だ。このミンサガのゲームの世界観はマジで素晴らしい。
キャラクターも素敵なキャラばかり。はっきり言ってキャラクターデザインはあまり良いとは言えないが、中身はサガらしく毒舌で個性的で、だけど奥の深いキャラクターばかり。
特に8人の主人公たちは世間知らずの15歳から酸いも甘いも嚙み分けた36歳までよりどりみどりの中から好きな1人を選んで始められるので、何周しても飽きない。個人的に好きなのは、終盤に巨人の里で巨人の長と対峙したときの、各主人公で異なるリアクション。それぞれの生きてきた時間の色が反映される回答で、どのキャラの返答もたまらなく好き。
個人的にはバーバラ姉さんが大好きです。頼りになる姉さん最高です。
やり込み要素もこれでもかというほど詰まっている。俺はもうこのゲームを5周して、何百時間という時間をつぎ込んだけど、まだまだ遊び切ってないどころか、1回も触れていない要素があるくらいだ(薬の調合とか、果樹園とかは確か1回も手を出していないはず、あと、ネットで有名な宝の地図はもちろん怖くて必要以上は手を出していない)。
特に素晴らしいのは、隠しボスにあたる 真サルーイン の存在。
このゲームのラスボスは『サルーイン』という名の邪神なんだけど、ゲーム中に出てくる「デスティニーストーン」と呼ばれるキーアイテムである10個の宝石を、このサルーインに献上しちゃうことができるんだよね。そうすると、通常クリアのときの強さのサルーインではなく、全ての力を取り戻した最強状態のサルーイン、俗に言う『真サルーイン』と戦うことができる。
そして、この『真サルーイン』が とんでもなく強い。
なんせ、この真サルーイン、今日まで日本国内で発売された全てのRPGに登場する全ラスボス・全裏ボスの中で最も強いと言われているくらい強いのだ。
…ちょっと『真サルーイン』について語り出したらまた止まらなくなってしまうのでこいつはこいつで別記事にしよう。とにかくこの真サルーインのとんでもない強さと、そいつをどうやって攻略しようかと考えている時間、そして初めて倒したときの喜びはたまらなく楽しい。何周もして入念に準備を重ねて何度も何度も挑戦してこの真サルーインを倒すことの楽しさも、このゲームの大きな醍醐味の一つだ。
それだけ一生懸命裏ボスを倒すために努力できるのも、このゲームの「戦闘の爽快さ」がハンパなく気持ちいいからだ。BGMはカッコいいし、インターフェースは使い易いし、キャラのボイスは緊張感を増してくれるし、必殺技は格好良いし、何よりスピード感があって戦っててめちゃくちゃ楽しい。快感。やみつきになる。
自分はこのゲームに手を出すまで最新ゲームはFF9で止まっていたので、PS以降のRPGはロード時間がウザくて戦闘がもっさりしていて敵の長い攻撃モーションを待たなきゃいけないもの、だと思っていた。ところがこのゲームでは攻撃モーションはグラフィックがちゃんとカッコいいのに一瞬で終わる上に、敵の攻撃モーションが終わるか終わらないかのうちに次の味方の攻撃モーションがもう始まるのだ。うっかりするとダメージ数値を見逃すくらいテンポが速い。結果、敵も味方も目にも止まらぬスピードでカッコいい必殺技や魔法を次々と連続で繰り出していくので、本当に戦っているかのような爽快感が凄くてたまらない。
もしかするとPS2以降のRPGって全部そうなのかもしれないが、PS以降のゲームにしばらく触れてなかった自分には面白すぎてドハマりだった。
設定の奥深さも素晴らしい。特にラスボスのサルーインを含めた神々の人間臭さ。このゲームには3柱の邪神兄妹と1柱の光の神をはじめ、様々な神々が出てくるんだけど、神様だから完璧かと思いきやどいつもこいつも人間臭い。子供っぽいサルーイン、失敗ばかりの光の神エロール、昔はサルーインと共に人間の敵だったのに今は色々な事情があって人間の味方をしてくれている、サルーインの兄で死の神のデスと、サルーインの妹で闇の女神のシェラハ。どいつもこいつも癖のある奴ばかりで、単純な勧善懲悪じゃないストーリーが妙にリアリティがあって、プレイヤーをゲームの世界に没入させる大きな手助けをしてくれている。
はてさて、本当に語り続ければキリがないが、とにかく最高のゲームだ。RPG初心者にはまずオススメしないが、FFやドラクエに飽きてきて刺激的なゲームを求めている人には絶対にオススメしたいゲームだ。音楽もいいし世界観も美しいので、ただ歩いているだけでも楽しい。システム的にもRPGの一つの完成形と言えるくらい完成度が高いので、ぜひ一度プレイしてみることをお勧めする。
あぁ、自分も主人公8人全員のエンディングを見て、8周したプレイヤーだけが見れるボーナスエンディングを見るという仕事が残っているのだ。早くもう一度プレイ再開して、シフとホークとアイシャのエンディングを見ないとな~。
さて、次はどんなパーティーを組んでクリアしよう。
あ~、考えただけでワクワクするぜ ♪
アルティメット ヒッツ ロマンシング・サガ -Minstrel Song-
- 出版社/メーカー: スクウェア・エニックス
- 発売日: 2006/05/11
- メディア: Video Game
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