リアル
本編に入る前にまず1コいいっスか。
せっかくの6年ぶりの新刊だから、しっかり直前までの話を復習してから読もうと、15巻を買ったその足で、購入した書店が入っていたショッピングモールのフードコートに座って、家から持ってきた12〜14巻を読み返したんですけど…。
13巻でボロッボロに号泣しました…。
周りにあまり人がいなかったとはいえ、公共の場のフードコートで人目を憚らず滝のように泣いてしまいました。トレーの上にティッシュの山ができてしまったよ。
スコーピオン白鳥の闘いは何度読んでも泣く。
周りの友人にヒアリングすると、この漫画を読んだことがない人が意外といるのだけれど、本当に信じられないよ。
なんでまだ全日本国民が読んでないの!?
国は早くこの漫画を推薦図書に指定して全国の中学高校の図書室に揃えるべきだよ。
スコーピオン白鳥の過去、ブルームの手紙、闘い続け、勇気をくれる白鳥の姿、そしてそんな白鳥を見て変わっていく高橋の心。
全てが最高すぎます。
13巻の死闘は、もう、言葉にできないぐらい良いです。
本当に心の底からオススメするから、まだ読んでない人はぜひ読んでほしい!
15巻のテーマは『原点』
※ 以下、本編のネタバレあり。
前巻の終わりで前向きになれたと思った野宮、戸川、高橋でしたが、今回またしてもそれぞれがそれぞれの理由で道に迷ってしまいます。
高橋と野宮
車いすバスケプレーヤーとして自分はシュートを打つ花形のポジションにはなれない、もうシュートは打てないと知ってしまった高橋は、リハビリセンターを脱走して、一人深夜の駐車場で絶望に打ちひしがれます。
同じ頃、野宮は度重なる暴力沙汰が仇となり、留置所に拘留されてしまいます。
そして、同じ孤独な夜の下、二人はお互いのことを思い返します。
野宮と高橋って、本当は似た者同士だったんですね。
お互いに、本当の相棒になれた気がした、本当は歩み寄りたかった。
でも、すれ違ってしまった。
この先、二人が分かり合う日は来るのでしょうか。
来てほしい、と思わずにはいられませんでした。
3人が得てきたもの
野宮・戸川・高橋が道に迷うのはいつものことなんですけど、今回はそこからが違いました。
今までと違い、今の3人には、道に迷ったときに、すぐに『原点』に立ち戻らせてくれる、心強い『仲間』がいることです。
また腐りそうになった高橋の元に、ふみかと花咲くんと白鳥が駆け寄るシーンは泣きました。
13巻で涙が枯れるほど泣いたはずなのにまた泣きました。
尿で汚れることも厭わずに高橋に抱きついて泣きじゃくるふみかと、一緒にリハビリセンターを脱走してくれる花咲くんと白鳥が最高すぎます。
戸川も安積と天国の母のおかげで、すぐに進むべき道を見出します。
留置所を出た野宮にも、母親の愛情と、夏美や戸川の友情が待っていました。
物語開始時点ではあんなに闇の中にいたこの3人の周りに、今はこんなにたくさん光をくれる人たちが集まっているっていうのが、1巻から読んでた身としては感慨深くてしょーがないです。
そしてそれは、3人が、道に迷いながらも、もがき続け、必死に色んなことを努力し続けてきたからこそ得られたものです。
本当にこの物語は生きる勇気をくれます。
今回の15巻も、最高のストーリーでした。
今後の展開
さて、今後の展開はどーなるんでしょうか。
高橋はローポインターとして目覚めそうですね。
ローポインターってどういうポジションなのか、読者としてもわからない部分なので、その辺も純粋に楽しみです。
野宮は再びプロを目指すのでしょうか。
今まで全く物語に登場しなかった野宮の母がここで登場しましたが、彼女は今後もキーパーソンになっていくのでしょうか(母ちゃん若い…。)
しかし、丸くなっちゃった野宮の目を覚まさせるのが高橋ってのが、めっちゃいいですね。
山王戦で流川が桜木を動かしたシーンを思い出しました。
やっぱり男を動かすのは、恋人でも親友でも師匠でもなく、ライバルなんだよなぁ。
そしてタイガースは一つの節目を迎えそうですね。
永野も留学し、ふみかもタイガースにいる理由がなくなっちゃったし、それがいいのかもしれません。
でも戸川にとっては前向きな決断のようですね。彼が何を考えてどんな決断をしたのか、それも楽しみです。
リアル、次回16巻も目が離せません!
でも、次出るのは何年後になるのでしょうか………泣