にわかじこみの一般人。

漫画・アニメ・ゲームなどを中心に、おすすめのエンタメをわかりやすく紹介していきます。

【漫画】女の園の星【感想】

女の園の星

 

 

一番平和で、一番くだらなくて、最高に面白い漫画

会社の上司が「面白いよ」と貸してくれた漫画。

これがね…もう…死ぬほど面白かったのよ…!

 

今年に入って30作品以上の漫画を読んだけど、

その中でもぶっちぎりで一番平和で、一番くだらなくて、一番笑った漫画でした。

 

名前は聞いたことあって、1巻の表紙も見たことあって、でもタイトルと絵柄からして絶対に好みの漫画じゃないと思って敬遠してた。

でも、読んでみたら、表紙とタイトルから想像してた内容と180°違う内容でした。

マジで、この表紙とタイトルを見て内容を想像してもらって、それをちょうど真逆にしたらこの漫画の内容になるって感じ。

僕と同じく、このタイトルと表紙を見て「好みの漫画じゃないな」って読んでない人いると思う。

マジで損してるから、騙されたと思って読んでみて。

 

涙が出るほど笑える日常ギャグ漫画

表紙とタイトルと「女子高校の教師の話」という概要から自分が想像していたのは、教師と女子生徒の禁断で耽美な恋愛漫画か、女子校の現実を目の当たりにして右往左往する若い男性教師の話か、宝塚的なノリの女性受けする漫画を想像していた。

 

どれも全然違った。

 

恋愛も、感動するイイ話も、キャラクターの掘り下げも全くない。

大きな事件もなく、ただ淡々と、女子校の男性教師の日常が描かれていく。

なのに、涙が出るほど笑えて面白い。

 

Xで見かけて最も的確にこの漫画を表しているなと思った一言が、

「全ページ全コマ面白い」

というもの。

 

展開そのものもなんだけど、コマの一つ一つに書かれた台詞や表情がいちいち全部面白いんだよね。

「ミッションインポッシブルみたいになってたんですから」

「これから調理されるってのによく踊ってられますね」

「おさかなだいすき」

こういう大ゴマでもない普通の小さいコマに書かれた何気ない台詞のやりとりの一つ一つがいちいち面白い。

 

電車の中では絶対に読まないように。

自分は電車の中で読んでしまって激しく後悔しました。

声出して笑える自分の部屋の中で読みたかったー!

笑い堪えるのが大変だったし、声出して笑うのは堪えたけどずっとニヤニヤが漏れていたので相当気持ち悪かったと思う。

 

「絶対にくだらない話しか載っていない」という絶対的信頼感

この漫画の良さは、これだけ美味しい舞台とキャラクターを用意しておきながら、恋愛も、感動するイイ話も、キャラクターの掘り下げも一切ないということ。

普通ギャグ漫画だとしても、多少の恋愛要素を盛り込んだり、ときにはイイ話に着地させたりするじゃん。

キャラクターも、主人公やメインキャラクターは背景や過去や人間関係を掘り下げていったりするじゃん。

 

そういうのが一切ない。

女子校という舞台に、個性的なキャラクターたちという何かが起こりそうな材料を用意しておきながら、何も起こらない。

絶対に、くだらない日常的な事件しか起こらないし、それを外から客観的に見た目線でしか描かない。

 

そして、それがいい。

どんなにページをめくっても、絶対にくだらない話しか載っていないという、謎の絶対的な信頼感と安心がある。

 

今後、何十巻続こうが、このスタンスを貫き通してほしい。

星先生の生い立ちや馴れ初めなんか描かなくていいし、個性豊かな生徒たちを「メインキャラクター」にしなくていいし、複数話にまたがる大事件なんか起きなくてもいい。

 

ずっとゴキブリを退治したり、ペタリストを作ったり、ベランダで犬を飼ったりだけしてほしい。

 

そうである限り、自分はこの漫画をずっと読み続けたい。

 

笑いどころが人によって違う

自分はこの漫画、クワガタボーイの部分で泣くほど笑いました。

「クワガタボーイってご存知ですか?」

「知ってる」

この部分で涙出るほど笑って、決定的にどハマりしました。

 

ところが、妻は「タペストリーの完成品で泣くほど笑ってどハマりした」って言ってたんですよねぇ。

自分はそこはあんまりだったんで。

逆に妻はクワガタボーイはそんなにハマらなかったらしい。

 

サンプル数2なんでわからないけど、もしかしたらこの漫画、人によって笑いどころが違うのかもしれません。

まぁ、笑いどころは全ページ全コマに用意されてるんで、どっかしらはハマるところはあるんじゃないかと。

自分はどこが刺さるのか、それを楽しみに読むのもいいかもしれません。

 

今から4巻が待ち遠しい

今のところ、たった3巻しか出てないから、めちゃくちゃ人に勧めやすいのも魅力的。

自分は上司に3巻全部借りて、その日のうちに全部一気読みしちゃってどハマりして、早速4巻が欲しくなって奥付見て絶望しました。

この漫画って、1年に1巻しか発売されてないんだね…。

3巻に至っては発売から既に1年以上が経過している。一体次の巻が出るのはいつになるのだろうか…?

『よつばと!』と同じような刊行ペースなのは、それだけこの全コマ面白いクオリティを維持するのはパワーがいるということなのだろう…。

 

無理はしてほしくないので急かすことはしないが、4巻が発売されるのをただただじっと待ち続けます…。

あぁ〜、今から楽しみだな〜!

 

表紙とタイトルで敬遠してる人、騙されたと思って読んでみてください。

たった3巻しかないからすぐ読めるし。