↓ こちらの記事が年間アクセス数1位だったことを受けて、
『魔法少女まどか☆マギカ』についての記事を書きました。
といっても分析や考察をするわけではなく、
にわかが好き勝手に語るだけですが。
「魔法少女まどか☆マギカ」を見たことない人へ
『魔法少女まどか☆マギカ』(以下、略称:まどマギ)は震災の年、2011年のアニメです。もう8年も前のアニメなので、こういうのが好みの人間にはあらかた知れ渡ってる…と思ってました。
ところが、2年ほど前、友人と3人で話していて、「まどマギを見たことがない」という友人にぶち当たりました。
彼曰く、「どうせカードキャプターさくらみたいな『萌え〜』なアニメなんでしょ?そんなオタクが見るようなアニメ、見たくないよ」とのこと。
僕ともう一人の友人は目配せして、「そういう奴にこそ一番見てほしいアニメだから、黙って3話まで見ろ」と強硬に押し売りしました。
僕たち2人の勢いに負けた彼はしぶしぶ見始めましたが、3日後にはドハマリして全話視聴完了し、1週間後には自分の友人たちを集めて上映会を開催していました。
『カードキャプターさくら』が「萌え〜☆」なアニメかどうかは僕は知りませんが*1、とにかく言いたいのは、『まどマギ』を「オタク御用達のキャラ萌え〜☆なアニメ」だと思っている人にこそ見てほしいということ。
しかもそれは、「まどマギはそういうアニメじゃないから偏見を取り払って見てほしい!」という意味ではなく、むしろ、
「ぜひともその偏見を持ったまま見てほしい、その方が、裏切られたショックで、より面白くなるから」
という意味です。
放送当時から8年たって、まどマギがどういうアニメかは広く知れ渡っているので、今時そんな偏見を持ったままの人はかなり珍しいのかもしれません。なので、今時期にそんな偏見を持ったまま「まどマギ」を見ることができたその友人は、めちゃくちゃ 幸運 と言えるでしょう。
なのでこのブログを読んでいる人にはあまりいないでしょうが、もし2019年になった今でも、「まどマギって萌えアニメでしょ?」っていう偏見を奇跡的に持っている人がいたら、ぜひとも真実を知る前に今すぐ見てみてください。その体験が現代にできるのはめちゃくちゃ希少価値です。
放送当時はそういう「え、オタク用の萌えアニメでしょ?笑」って言っていた人間に片っ端から視聴をすすめて、後日、掌を返して熱く語ってくる姿を見るのが、楽しくて仕方がありませんでした。笑
ちなみにこのアニメを他人に勧めやすいのは、全12話でサクッと完結しているところ。
普通アニメって全24話か全53話ですから、勧められても全部見るのに12時間とか27時間とかかかるんでめちゃくちゃしんどいんですが、このアニメは6時間もあれば全話サクッと見れちゃうので、そういう意味でもとっつきやすくてすごいオススメです。
「まどマギ」が「どんなアニメかは知っている」という人へ
残虐性と後ろ暗い快感
さて、ここからは軽度のネタバレを挟みます。
「まどマギを見たことはないけれど、なんかエグいアニメだってことは知っている」
見たことない人は、むしろこういう人が一番多いんじゃないでしょうか。
お察しの通り、「まどマギ」は「萌えアニメ」の皮を被ってスタートしながら、実は「エゲツなくて残酷なブラックなストーリーでした」というギャップが大当たりして大ヒットしたアニメです。
その引き合いとして、第3話のとあるキャラクターの死亡シーンがよく話題に上り、「とりあえず3話だけ見ろ」と言う人が多いですが、実は3話のこの死亡シーンはあくまで 悲劇のスタート にすぎません。
その後、とあるキャラクターが実に6話もの時間をかけて、地獄への坂道をものすごい勢いで転がり落ちていく のですが、このパートがマジでとんでもなく エグい です。
生きている分、むしろ死亡シーンよりもエグい。
このパートを視聴しているときの後ろ暗い快感ときたら…。感覚的には、湊かなえの小説を読んでるときの気分に近いですね。『贖罪』とか『告白』とか。
素晴らしい伏線回収
『まどマギ』の魅力は残虐性と後ろ暗い快感だけではありません。
終盤、それまでに張られた伏線を一気に回収するパートがあるんですが、これがもうとんでもなく完成度が高い!
まさかのどんでん返しとそれまでのストーリーの緻密さに感心すると共に、その衝撃が生み出す感動に心が震えます。
泣きますもん。ここは。
これほどたった1話で見事な伏線回収と、それによる感動を生み出したアニメは、僕は他に知りません。本当に完成度が高い!
なので、「まどマギ」は 伏線回収 系の作品が大好きな方にも、両手離しでオススメしたいアニメです。
普通に演出のレベルが高い
さらに、残酷さと伏線回収という魅力を抜きにしても、普通に映像や音楽のレベルが凄まじく高く、普通のアニメとしても十分楽しめます。
背景やキャラクターデザインなどの美術面でのクオリティも高いですし、バトルシーンやシリアスシーンでの映像の動きも凄い。音楽や演出もストーリーにマッチしていて、視聴者の鳥肌を立てるのに一役も二役も買っています。
よく「3話以降に面白さがわかる」と言われますが、1話から普通に楽しめると思います。
特に劇場版のほむら vs. マミの銃撃戦のクオリティの高さは凄い!「あれ?このアニメってバトルシーンこんなにすごかったっけ?」って思いましたもん。
普通に見たことある人向け
さて、最後は普通に全話視聴完了してる人向けに、ネタバレありで好き勝手な感想を。
といっても上で語った通りなんですが、とにかく4話〜9話のさやかが闇へ転がり落ちていくパートと、10話のほむらの全ての秘密が明らかになる1話は、今思い出してもゾクゾクするくらい面白かったですね!
第4話以降でハマりました
よく「3話のマミさんが死亡するシーンで衝撃を受けて、それ以降ハマった!」という声をよく聞くんですが、自分はあのシーンは実はそこまでだったんですよ。
だってマミさん自身が、「魔法少女は死ぬこともある」と言ってましたし、だから死んだところで「まぁ、そういうこともあるよな」って感じでした。
だから、どんどんハマっていったのは4話以降でしたね。あの希望を持ったいたいけな少女がジワジワと闇堕ちしていくストーリーのエゲツなさは凄い。
特に7話のEDへの入り!あのブラックすぎる戦闘シーンからそのまま『Magia』が流れ出すあの演出は神掛かってましたね。個人的にまどマギで1番好きなシーンの一つです。
ちなみに設定上は「さやかは魔法少女にならなくても上条と結ばれることはなかった」らしいですけど、自分は「魔法少女にならなければ上条とうまくいっていた」と思う方が好きです。だって その方がさやかにとって残酷な結末 ですからね。
第1話から普通に面白かった
それと、「明るい萌えアニメだと思ったら残酷なブラックアニメだったよ!」というギャップが語り草ですが、今見返すと 第1話からバリバリ不穏な空気出まくってるなー と思います。
自分はもう前知識として正体を知った上で見始めたんでわからないですが、何も知らずに見てたら騙されてたのかな?
あと、普通のアニメとして見ても第1話から普通に面白いです。きちんと動くし、映像や音楽の演出が良いので。こういう「秘密」を抱えたアニメって、そこまでは我慢して見なきゃいけないことが多いですが、それ以外の部分も普通のところが普通にきちんと面白いのが、このアニメが長く愛される理由なんだと思います。
アニメの歴史に残る最高の第10話
そしてとにもかくにも第10話が面白い!
本当にあれほど伏線回収に感心すると共に感動して泣く1話を僕は他に知りませんよ!
マジで良くできてる。あれはすごい。(語彙力)
アニメの歴史に残る1話ですよ。
特に中盤でまどかのソウルジェムを撃ち抜くほむらの悲痛な叫びは何回耳にしても泣きますね。あそこほど「声優さんって凄い」って思った場面はない。このシーンがまどマギで1番好きなシーンですね。1番の中の1番。
終わりに
さて、とにかく『まどマギ』という有名すぎる一大コンテンツについて好き放題好きなだけ好き勝手に語りました。
今更感がすごいし語彙力が壊滅してるし独断と偏見に満ち溢れてるけど、まぁいいか。そういうブログだし。
「四畳半神話大系」
「まどマギ」
「おそ松さん」
「キルラキル」
自分の中の『アニメ観』に革命を起こした作品は幾つかありますが、ここ数年そういうアニメに出会っていないのがちょっと寂しいですね。
まぁ、ジョジョのアニメが面白いから十分幸せなんですが。
願わくば、また「まどマギ」みたいな衝撃的な作品に出会いたいですね。
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*1:カードキャプターさくらファンの方、不快な思いをさせてしまっていたら申し訳ありません