M-1 グランプリ
率直な感想
今年のM-1は正直、イマイチでした。
去年が神回すぎたってのはあるけどね。
「ミキ」や「ジャルジャル」がいた2018年、2017年のように、
特に好きなコンビが出ているワケでもなく、
かといって去年の「ミルクボーイ」や「ぺこぱ」のように、
知らなかったコンビがお腹痛くなるほど笑わせてくれたワケでもなく、
終始「うん、まぁ、こんなもんかな。」っていう感想で進んでいきました。
本当は去年のように張り切って全ネタの順位とか付けようと思っていたんだけど、
どのコンビも似たり寄ったりで、そこまでするほどでもないかな…と思ってしまいました。
つまらなかったワケじゃないんだけどね。
面白かったは面白かったんですけど、
ここ3年、見終わった後
「いやー……、面白かった!!!!!!!!!」
ってなってたんで、今年はそこまでに至らなかったのはちょっと残念。
まぁ、去年までが神がかってただけなんですけどね。
マヂカルラブリーを心からお祝いしたい
Twitterとかで「あんなの漫才じゃない」とか素人が偉そうに批評しているのを見ると、「なんだかなぁ…」って思ってしまう。
いや、今は素直にマヂカルラブリーをお祝いしようよ、っていう。
マヂカルラブリーのネタが好きか好きじゃないかっていうのは勿論人それぞれあると思うけど、ネタの好みとか、どのコンビに優勝してほしかったとか、関係なく、優勝した瞬間の野田さんの泣き顔見ると、本当に心から「良かったなぁ…!」と、僕は思ってしまいます。
何年も人生賭けて泥水すすりながら頑張ってきた芸人さんの、人生が報われる瞬間 が見られるっていうのも、M-1 グランプリの一つの醍醐味なんだから、そこはみんなで素直に心からお祝いしようよって、そう思います。
マヂカルラブリーさん、優勝、本当におめでとうございます!!!!!
漫才は自由だ!
あと、「M-1は正統派のしゃべくり漫才が優勝すべきだ」って考え方、自分は反吐が出るほど嫌いです。
自分も今王道とされている話芸中心の、いわゆるしゃべくり漫才が一番好きなんで、それが一番ぶっちぎりで面白くてそのまま優勝するってのが、一番個人的には望ましい展開だなぁとは思います。
でもだからといって邪道なコンビが優勝の資格がないかというと、それは全く違うと思う。
「漫才か漫才じゃないか」じゃなく、とにかく「一番面白かった奴が優勝」ってのが、M-1の、いや、こういうコンテストの一番正しい形だと思います。
正統派じゃないと、話芸じゃないと、優勝の資格がないっていうのなら、出場資格や予選の時点でそうじゃない人を撥ねる基準を設けるべきです。きちんとルールに則って決勝まで上がってきて、平等に点数を付けられてる時点で、全員に優勝の資格はあるんだよ。ルールの範囲内で勝負してるんだから。王道か正統派かなんて関係ない、一番お客さんを沸かせた奴が優勝なんだよ。
王道がやはり最強であってほしいというのが個人的好みと願望としてはありますが、ときには邪道が優勝する年があってもいいと思う。
王道と邪道が競い合って、お互いを高め合って、螺旋構造のようにクオリティが高まっていく。
それが、あらゆるコンテンツの、最も理想的な形だと思うから。
だから邪道で努力している人たちを「こんなの〇〇じゃない」といって排除しようとする批評家気取りは、コンテンツを衰退させる悪しき因子なんで、めっちゃ嫌いです。
「敬遠は高校球児らしくないからすべきじゃない」って言ってる奴らと同じものを感じる。
決勝には出てもいいけど、優勝すべきじゃない?それこそ身勝手な考え方だ。彼らが人生を賭けているのは優勝者の当て馬になるためじゃない。自分自身が優勝して夢を掴むためだ。自分自身のためだ。
お客さんを一番沸かせてたのは明らかにAなのにBが優勝した、とかだったら僕も「う〜ん…」ってなりますけどね。
今回に関しては審査が全てですよ。どこが優勝しても良かったし、僕個人は僅差でマヂカルラブリーが最もお客さんを沸かせていたと感じました。
だから優勝は妥当だと思います。
そもそも漫才に「話芸・しゃべくりじゃないとならない」って定義なんてないしね、大前提として。
批判してる人はそこまで調べてから批判してんのかなぁ?
すみません。ちょっと熱くなっちゃいました。別に漫才どうのこうのじゃなくて、あらゆるコンテンツに関して、ルールの中で懸命に努力している人に対して「〇〇らしくないから」とかいうワケのわからん理由で不当に低い評価をする人が大嫌いなんで、熱が入ってしまいました。
ハイ!すんません岩井さん!!!
反省します!!!!!
みんな面白かったですよ。
僕は最終決戦のマヂカルラブリーのネタ、好きですよ。
あの夜見たネタはどれも彼らが数年、十数年の時間、血の滲むような努力をして築き上げたもので、それを見て僕らは楽しませてもらっている、それに感謝しかないです。
なんだかんだ、敗者復活戦から合わせて丸7時間、たっぷりと楽しませていただきました!
来年も、無事にM-1が見られるといいな。
出場した10組の皆様、本当におつかれさまでした!