2012年10月11日にスクウェア・エニックスより発売された、ニンテンドー3DS用RPG。
2013年12月に難易度変更やエンカウント率操作を含む大幅な機能追加がなされた完全版『ブレイブリーデフォルト フォーザ・シークウェル』も発売されていて、自分が今回プレイしたのはどうやらこちらのようだ。
このゲームが非常に面白かったので、今回は3つの観点からその魅力を解説していこうと思う!
① 歯ごたえ十分な難易度と高い戦略性
このゲームの特徴を一言で言うと、「とにかく難易度が高い」!
難易度をEASYに抑えてもボスもザコ敵もかなり手強く、単純にレベルを上げただけじゃなかなか勝てないようになっている。
反面、戦略性も非常に高く、セットするアビリティを工夫すると、絶対に倒せないと思っていたボスが嘘のように簡単に倒せてしまったりする。
もの凄い怒涛の攻撃を繰り出してきて、初見で手も足も出ずにやられてしまったボスに対して、ジョブやアビリティや装備品をあれこれ工夫をして何とか攻略の糸口を見つけ出して、ようやく倒したときの喜びはひとしおだ。
このゲームはFF1,3,5,Tでお馴染みの「ジョブ&アビリティ」システムを採用している。FF5やFFTでジョブやアビリティを工夫して攻略していくのが楽しかったという人には、絶対に楽しめる仕様だ。
加えて、「ブレイブ&デフォルト」というシステムを採用していて、防御体制をとって何もしないターンを作ると、溜まったポイントで1ターンに複数回行動できるようになる。最大で1ターンに4回まで連続行動できる。防御体制を取らずにポイントを前借りして連続行動することもできるが、そうするとその後数ターンは無防備状態で行動不能になってしまう。
問題は、この便利なシステムを敵もバンバン使ってくるということ。敵も味方も「このターンに何をするか」だけではなく、「どのタイミングで何回行動するか」まで幅を広げて戦略を練りながら戦う必要がある。これが、かなり楽しい。
パワーアップした「ジョブ&アビリティ」システムと、斬新な「ブレイブ&デフォルト」システムの組み合わせで、無限の可能性を見せる戦闘の戦略性。そして、それを迎え撃つ絶望的に強い敵。高難易度のRPGに飢えてる人には、ぜひともオススメしたい逸品だ。
② 世界観と最高にマッチした名曲の数々
このゲーム、とにかく音楽がいい!戦闘曲はカッコいいし、フィールド曲や飛空挺の曲は勇ましくてテンション上がるし、イベントの曲は物悲しくて涙を誘う。
特に、ラスボス一歩手前のボスとのバトル曲「邪悪なる飛翔」と、エタルニアの街で流れる曲「不死の国」は名曲!!ゲームしていて思わずコントローラーを動かす手を止めて聞き入ってしまった曲は久しぶりだ。
「邪悪なる飛翔」はRPGの戦闘曲の中でも10本の指に入るくらいの名曲じゃないかな。あのボスは作中最高に手強かったけど、この曲が聞きたいがために何回でも挑戦できた。
③ 意表をつく展開が盛りだくさんのストーリー
このゲーム、最初は今どき古臭いほどの王道ファンタジーストーリーで話が進んでいく。
火水風土のクリスタルが闇に包まれ、風は止み、海は腐り、世界中に異変が起きている。主人公は風のクリスタルの巫女とともに、クリスタルを闇から開放し、世界を救うために、悪しき帝国と戦いながら、世界中を旅していく。
それこそ昔のFFで何度も見たような、よく言えばお馴染みの、悪く言えばありきたりなストーリーだ。ところが…。
ネタバレになるから詳しくは言えないが、このゲームのストーリー、一筋縄ではいかない。張り巡らされた伏線と驚愕のどんでん返し、意外な展開と結末が貴方を待っている。
伏線やどんでん返し系のストーリーが好きな方には、自信を持ってオススメできる作品だ。
さて、褒めるべき点は褒めたので、欠点も少しだけ。
このゲーム、後半になると基本同じことの繰り返し(軽度ネタバレあり)になるので、かなり面倒くさい。加えて敵ボスのHPが高く、一回の戦闘が長くなるので、クリアまでは相当時間がかかる。
特にストーリーが盛り上がってきて、もうすぐ終盤かな?と思ってからが非常に長いので、これからプレイする方はとにかく腰を据えて毎日少しずつじっくり進めるか、もしくは難易度EASY+エンカウントなしにして、まずはストーリーだけを一気にクリアしてしまうか、どちらかに振り切ってプレイしたほうがいいかも。ちなみに前述したように難易度EASYでも相当難しい。
戦闘のモーション中に十字キーの左右を押すことで戦闘スピードを最大4倍速までコントロールできるので、そういった機能も駆使して極力ストレスのたまらないようにプレイすることをオススメします(自分はこの機能を最後まで知らなかったので苦労した)。
最初からエンカウント率や経験値やジョブポイント入手の有無や難易度を自由に操作できるのもいいね。エンカウント率をいつでも0にできる機能がなかったら結構心折れてたかも。
欠点もあるけど、長所も大きい。
歯ごたえのあるRPGを求める人には心底オススメのゲームです。