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【漫画】『7SEEDS』を完結まで読んで、あらためて気付いた10の魅力と感想

7SEEDS

 

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あーーーーーーーーーーーーーーーーやばい

 

7SEEDS』やっと完結まで読んだけどマジやばいマジ最高だった!

 

こんな素晴らしい漫画に出会えてよかった。

 

 

以前上記の記事で未読者向けに『7SEEDS』の何が素晴らしいかは解説したけど、自分はそのときはまだ18巻/全35巻まで、つまり折り返し地点までしか読んでいなかった。その時点でもう自分の人生の黄金碑に刻まれるくらい素晴らしい漫画だったけど、反面、この後もしかしたら失速してしまうんではないかって懸念点もちょっと抱いていた。

ところがどっこい、35巻最後の完結の瞬間まで、一瞬も漏らさずに面白く、素晴らしく、感動的な漫画だった!!

 

本当に、この漫画を最後まで読めて良かった。

 

今回は、完結まで読破した今、改めて気付いた『7SEEDS』の10の魅力や感想を、思いのままに書きなぐっていきたいと思う。

 

 

 

 

① 全人類が読むべき、未来へ遺したい最高の作品である!

もうまず伝えたいことはこれ!

7SEEDS』は、面白い漫画じゃないんだよ、「素晴らしい漫画」なんだよ!!

いや、もちろん面白い漫画でもあるんだけどね? でもそれ以上に、人間として生きていく上で大切なこと必死で生き抜く人間の姿の素晴らしさ人生において道に迷った時に立ち返らなきゃいけない気付き、そういったメッセージ性が全35巻のてっぺんからつま先までありとあらゆる箇所にこれでもかと詰め込まれているんだ!!

もう本当に、作者の田村由美は いったい人間何回経験したらこんな漫画描けんの!? って思うくらい、人物描写、人生描写、人間描写が素晴らしすぎる!

 

単純にエンターテイメントとして面白い漫画なら、『スラムダンク』や『ジョジョ』や、他にも面白い漫画はたくさんあるけど、こんなにも「人間の美しさ」「生きることの素晴らしさ」を詰め込んだ漫画は、ちょっと他に思い当たらないかも。

「人類のために未来に遺したい漫画10撰」とかあったらまず真っ先に入ることは間違いない漫画だよ。

ぜひ、読むべき!

「オススメ」なんじゃない、絶対に「読むべき」漫画だよ!!

 

 

② やはり「壮絶」な漫画である…!

数年ぶりに改めて読んでも、やっぱりどの漫画よりも「壮絶」

特に前半のエグさ、辛さ、救いのなさは、『からくりサーカス』『進撃の巨人』『約束のネバーランド』といった漫画を軽く上回るほど。

 

なかでも、冬チームの話、シェルターの話、夏Aチームの話は何度読んでも戦慄する。

夏Aチームの最終テストが終わり、合格した7人の表情が見開き4ページに渡って映されるあのシーンは、ちょっと近年漫画読んでて覚えがないくらい背筋がゾッとしたよ。

ストーリーのダークさを売りにしている他の漫画だってもうちょっと救いがあるのに、どうしてここまで徹底して描けるのか。

これが少女漫画雑誌に連載されていたというのは、やっぱり未だに信じられないよね。

 

 

③ やはり魅力は「人間化学反応」

前回のレビューでも「異なるチーム同士が出会い、新たな人間関係が紡がれることによって生まれる人と人との化学反応が、この漫画の最大の魅力の一つ」と書いたけど、最後まで読んで改めて、そのレビューは間違っていないと確信できた。

前回俺が途中まで読んだ18巻というのは、安吾と涼が夏Aチームと合流するところまでだったけれども、そこから更に異なるチーム同士の化学反応は加速していた!

安吾、涼、あゆといったトラウマまみれの夏Aチームの面々はもちろん、新巻、花、ナツや蝉丸、蘭やひばりや朔也や藤子まで、ありとあらゆるメンバーが相互に影響しあってトラウマを払拭し、成長していく。その意外な人間関係の動きが本当に面白い!

えっ、コイツのこのトラウマを解かしてくれるのって、このキャラクターなのかよ!って驚きが、何巻まで読み進めてもなくならない。

前半に春夏秋冬のそれぞれのチームが単独で動いていたときには思いもしなかったキャラクターの組み合わせが、人間関係を大きく動かし、ストーリーを動かしていく。

そんな後半部分もやはり必読だ。

 

 

【注意】

さて、ここから先はいよいよネタバレが濃くなってくるので、未読者の方は回れ右していただけると。代わりにこれを置いておきますので、ぜひ今すぐ読み始めていただけたらと思います! 

7SEEDS(1) (フラワーコミックスα)

7SEEDS(1) (フラワーコミックスα)

 

どうでもいいけど、やっぱりちょっと1巻の表紙って残念な感じだよね。ただでさえ絵柄が独特なのに、この表紙見てやめちゃう人もいそう。他の巻の表紙は割とどれもカッコいいんだけどなぁ。未読の皆さん、表紙を見て絵柄が合わなそうだと思っても、読んでみた方がいいですよ!本当に、後悔させない面白さだから!!

 

↓ 既読の方は続きをどうぞ!

 

 

④ やはり「成長物語」である

そしてやっぱり30人の主人公たちの「成長の物語」であるってのが、この作品の素晴らしい点。

ナツや安吾みたいにわかりやすく成長していくキャラクターもいれば、新巻さんみたいに、既に完成しているように見せかけて、実は幼くてまだまだ伸びしろがあるってことが最後にわかって最後に成長するキャラクターもいる。

最終巻で、30人の主人公たちは産道を抜けて今生まれ変わったんだ、というメッセージがあったけど、何百年という時間の流れとそれに伴う地球規模の変化の前では、蘭さんや牡丹さんや秋ヲさんみたいな年長者もみーんな等しく子供なんだ。そして、迫りくる試練の中で、本当の自分を見せつけられて、そして成長していく。

 

個人的には蝉丸とナツの佐渡ヶ島での潜水シーンがキャラクターの成長シーンの中では一番ツボです。自分を変えるために勇気を出すことはできるようになったナツだけど、最後の最後に自分の足を動かしたのは、自分を変えたいという勇気ではなく、大好きな人を失いたくないという想いだったってとこが、もう何とも言えずいいっスよね!

そんなナツのために頑張る蝉丸もまた格好いい!!

 

 

⑤ 名言、名台詞のオンパレード

とにかく最初から最後まで 名言 と 名台詞 のオンパレード!!

魂揺さぶるストーリー展開が描けるのもすごいけど、どのクライマックスシーンも台詞の一言一言がこれだけ響くのは、本っっっ当にすごい!

この漫画はあらゆる部分で作者の田村由美の凄さを目の当たりにするけど、読んでて一番「この人はいったい何回人間やってるんだろう!?」と驚愕するのは この「台詞」の部分。

本当に、書かれている言葉の一つ一つが素晴らしい!

ときに感動し、ときにハッっと気付かされる。

心に響くし、心に突き刺さる。

 

 

安吾が自分を許す場面、

 

吹雪と美鶴さんとの別れ、

 

新巻さんが源五郎にかける言葉、

 

夏Aチームが要さんから卒業する場面、

 

新巻さんが自分は幸せな人間だったんだと気付く場面、

 

新が生まれる場面、

 

 

数え上げればキリがない。

 

 

こういうのを数でカウントするのは野暮だけど、1コでも漫画史の金字塔に残るようなレベルの名台詞が、全35巻の中で10コも20コもボンボン出てくる。

こんなに贅沢な漫画、他にない!!

 

 

⑥ 30人ものキャラクターを見事に動かす最終章の素晴らしさ

何と言っても、最後まで生存した全チーム全30人が一堂に会し、全員が一挙に行動する最終章は圧巻の面白さ!

とにかくすごいのは、30人ものキャラクターを一度に動かしているにもかかわらず、誰一人沈ませることなく全員を見事に活かしているという点だ!

荒木飛呂彦だって一度に動かせるキャラクターは4,5人が限界だっていうのに、30人ものキャラクターの個性を活かし、活躍の場を与え、化学反応を起こしてストーリーを紡いでいくその作劇能力は驚異的だ。

 

今まで衝突やトラブルや足の引っ張り合いばかりだった7SEEDSメンバーが、本気で協力し、自分の才能を活かしたとき、こんなにも頼もしくなるのか!という最終章の驚き。

やはり7SEEDSプロジェクトに選ばれたメンバーなだけある。全員が何らかの才能の塊。「落ちこぼれ」である夏Bメンバーも含めて。

エリート集団である夏Aメンバーも、雑草魂溢れる春夏B秋冬メンバーも、どちらが欠けても成り立たないというのが素晴らしいよね!

人間は、異なる個性、異なる生い立ち、異なる才能の持ち主が集まっているから生き抜いていける。夏Aのあの過酷な日々は無駄じゃなかった、けど、きっと全員が夏Aだったら生き抜けなかった。そういった人間の生存戦略の素晴らしさを、言葉じゃなくて行動描写で表現しているのが『7SEEDS』という作品の素晴らしいところだ!

 

 

⑦ やはり「少女漫画」である

自分は前回のレビューで『7SEEDS』について「少女漫画」であるとは一言も言っていない。「少女漫画雑誌に載っている」とは言ったけど。

自分は7SEEDSを少女漫画だとは思っていなかった。けど、ジャンルとしては一応、少女漫画なんだよね。でも、絶対少女漫画じゃねえよなぁ、と、思いながら読んでいた。

 

でも最終巻まで読んで思った。やはり7SEEDSは「少女漫画」でもあるんだ、と。

 

7SEEDS』が「少女漫画」である所以、それは、恋愛が話の主軸に据えられていること。

これは 花と嵐の壮大な愛の物語 でもあるんだ。

最終巻で、見開き6ページにも渡って描かれた花と嵐の再会シーン を見てそう確信した。

愛する2人が、時間も場所も生死の境も乗り越えて出会うまでの恋愛物語。

 

そして、二人を取り巻く、ナツ、蝉丸、新巻、あゆも含めた複雑な六角関係も本作最大の見所の一つなのは間違いない。やきもきするし、笑えるし、恋愛面でも成長していく彼らが見ていて微笑ましいし。

こんなにエグくて壮絶な物語なのに、恋愛少女漫画として読んでもきちんと面白いのはすごい!!

 

まぁー、個人的にはやっぱナツと蝉丸のカップル最高ですよね。末長く爆発してほしいわ。

 

 

安吾のしたことは許されないけれど、ちょっと悲しい終わり方

当然、自分は35巻までだけじゃなく、実質36巻である外伝まで読んだんだけど、結局安吾が受け入れられないまま終わるっていうのはちょっともにょっとしてしまった。

俺も中盤の安吾は大っ嫌いだったけど、終盤あんだけ頑張ったんだから、あんだけ変わったんだから、受け入れてあげてほしかったなぁと思ってしまった。すっかり安吾にも感情移入してしまって、36巻で安吾が「俺もみんなと一緒に工夫しながら頑張りたかった」って言いながら泣くところは胸がギューって締めつけられてしまったよ。

 

俺は男だからわからないけど、安吾がしたことはそれぐらい許されないことなんだろうなぁ。人を殺したことより、花を犯そうとしたことの方が比重が重い描かれ方だったもんね。いくら改心したと言っても、恐怖が体に染み付いてしまっているから、30人という狭いコミュニティの中で一緒に暮らすことはできない。どうしようもないよなあ。でもやっぱり悲しい。

 

余談だけど、個人的には罪を犯したものは必ず報いを受けるか償わなければならないっていうENDはあまり好きじゃないんですよね。漫画や映画ではのっぴきならない理由があったとしても人を殺してしまったりしたキャラは最後にはほとんど死んでしまったりするんだけど、きちんと改心する様子が描かれていれば最後許されてもいいじゃんって思う。だから人を殺したけど逃げおおせる「重力ピエロ」みたいな作品は好き。伊坂幸太郎はそういう作品けっこう多い気がする。

 

ただそれを海外への旅立ちENDにうまく転換したのはGOODでした。35巻でしっかり描かれていた伏線だったし、誰かがやらなきゃいけないもんね。

がんばれ安吾。傷は時間がきっと癒してくれるさ。海外で揉まれて一回り大きくなった頃には、君の思い描いたみんなと笑い合える未来がきっと待ってる。

 

 

⑨ いくらでも続きを妄想できる

作者自身も「続けようと思えばいくらでも続けられる漫画だ」って言っていた通り、この物語に終わりはないんだよね。これからもナツたち30人の主人公たちは色々な危機や困難に見舞われるんだろうし、外国でも様々な7SEEDSの物語が展開されている。

なんだったら、新たち次の世代や、そのまた次の世代、ナツたちの孫やひ孫の物語だってこの先には待っている。

 

読み終わった後も続いていく彼らの未来、終わりのない人類復興物語に想いを馳せる。

それだけでとても楽しい気持ちになるから、読後感が素晴らしく良いんだよね。

 

 

⑩ 最高の漫画である!

というわけで、『7SEEDS』、とにかく最高の漫画でした!

最高に面白くて、最高に素晴らしい漫画。

前半の壮絶さも、後半のそれぞれの成長の微笑ましさも、全巻通して止まないハラハラドキドキも、あっと驚く展開も、台詞の一つ一つも、読み終わった後のカタルシスも、とにかく全てが最高だった!

本当に、読まないことは損な漫画です。

 

 

7SEEDS、最高に面白かった!!